『裸でも生きる』

◎ 一歩踏み出すことが大事
 大学を卒業し、本当の現場を見たいと渡ったアジア最貧国バングラデシュ。腐敗にまみれた国で見つけた眠る素材、出会う人々。やがてバッグ造りで起業を決意。数々の失敗、挫折、裏切りに遭いながらも歩みを続け、途上国発ブランド マザーハウスを軌道に乗せて各マスコミで最注目の女性の、明日へ向かう力に溢れたノンフィクション!

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ) (講談社BIZ)裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ) (講談社BIZ)
(2007/09/22)
山口 絵理子

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 おどろきの連続で、これからどうなっちゃうの? と先のことが気になり、あっという間に、読み終えました。めまぐるしい展開で、「こんな忙しい人生もあるんだな〜」と思いました。

 優柔不断で、なかなか行動しない私には、著者の行動力は凄すぎ! 様々な問題にぶちあたり、号泣し、悩み苦しんでも、前に前に進んで行きます。私なら、「少し考えてから・・・」「ちょっと休んでから・・・」と決断を、どんどんと先に延ばすでしょう。

 著者は、大学のインターン時代、ワシントン国際機関で途上国援助の矛盾を感じ、アジア最貧国である「バングラデシュ」に渡り、日本人初の大学院生になりまります。そして、ジュート(麻)を使ったバッグを、現地で生産し輸入販売する「株式会社マザーハウス」を設立するのです。

 生産者は、うつむきながらミシンを縫うのをやめ、「誇りとプライド」を持ってモノ作りにあたる。そうしてできた商品を、先進国のお客様は使い、満足する。それはNGOや生産者を支援するという目的ではなく、企業としてビジネスとして行うべきで、デザイン、品質管理、すべてを徹底する。

 貧しい国で生産されたものが、欲しくもないのに「かわいそうだから」という理由で買われるのではなく、単純に「これカワイイ! 欲しい!」と心から思える“途上国発のブランドを創る”という思いで、まっすぐに突き進みます。そして、現在、ビジネスは軌道に乗っています。

 私もむかし、アジアを旅したときに、バングラデシュに行ったことがあります。といっても、トランジットだったので、空港とホテルを、バスで往復しただけなのですが。それでも、バングラディシュの風景は、強烈な印象として残っています。

 空港のフェンスには、人が押し寄せ、子どもたちは、「マネー! マネー!!」と叫んでいました。そのような光景を目にしたのは初めてで、たった数分のことだったと思いますが・・・ その迫力に、圧倒され、とても怖かったのを覚えています。

 バングラディシュほどではないにしても、アジア諸国を旅していると、子どもからお金を要求されることはあります。日本にいれば、そういう経験をすることは、まずないので、けっこう心が揺さぶられます。いろんな感情が湧いてきて、落ち込んだりもします。「こんな生き方でいいのだろうか」と・・・

 帰国後、何か役に立つことはないだろうかと考えたのですが・・・ 著者のような高い理想には、たどり着かず・・・ 寄付をすることしか思いつきませんでした。そこで、毎月、少しずつ寄付をすることにしたのです。小さすぎる一歩かもしれませんが、自分にできることを、やっていこうかなと思っています。

 「君はなんでそんなに幸せな環境にいるのに、やりたいことをやらないんだ?」

『ハイ・コンセプト』

◎ 生き延びるために!
 未来をリードするのは、何かを創造できる人や他人と共感できる人、パターン認識に優れた人、そして物事に意義を見出せる人である。
 つまり、芸術家や発明家、デザイナー、ストーリーテラー、介護従事者、カウンセラー、そして総括的に物事を考えられる人である。


ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
(2006/05/08)
ダニエル・ピンク

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 私たちの社会は、「農業の時代(農民の社会)」→「工業の時代(工業労働者の社会)」→「情報の時代(ナレッジ・ワーカーの社会)」と変化してきた。そしてこれからは、「コンセプトの時代(クリエーターや他人と共感できる人、パターン認識ができる人、物事に意味を付加できる人、などによって作られる社会)」へと変わるという。

 仕事で成功するかどうか、生活に満足を得られるかどうかは、「6つのセンス(デザイン、物語、調和、共感、遊び、生きがい)」に大きく左右されるようになるという。本書には、「6つのセンス」の磨き方が示されている。

 一度、デザインの道を歩み、離れてしまった私としては、今ごろデザインなの? という感じだが。デザインに関わっていた10数年前は、それほどデザインは重視されていなかった。多少デザインが悪くても、安い方がいいという感じだった。

 しかしいつしか、豊かさは深く浸透し、多くの人の物質的ニーズは過剰なまでに満たされることになった。それにより、美しさや感情面を重視する傾向が強まり、物事の意味への追求に拍車がかかったということらしい。豊かさは、「コンセプトの時代」に向かう要因の一つでもある。

 他の要因には、左脳型のルーチン・ワークの大部分が、アジアの国々で驚くほど安いコストで行われていること。オートメーションにより、コンピューターに職を奪われ始めたことだ。それにより、海外に委託できないような新たな能力、コンピューターが安く、迅速に、上手にこなすことができないような能力を、身につけなければならなくなった。

 これまでの時代を象徴する能力、すなわち「情報の時代」を引っ張ってきた「左脳的」能力は、今日でも必要ではあるが、もはやそれだけでは十分とはいえない。
 そして、かつては軽視され、取るに足らないものだとみなされた能力、つまり創造力や共感、喜び、意義といった「右脳的」な特質が、これからの世の中で大きく飛躍できるか、もがき苦しむことになるか、を決める重要な要素になってくる。


 6つのセンス「デザイン、物語、調和、共感、遊び、生きがい」は、本来、人間に備わった資質であり、必要なのは磨きをかけることだけだという。

『成功術 時間の戦略』

◎ まず、時間の浪費を知れ
 実は、死んだ時間とは、それとは気づかずに過ごしていることもけっこうある。だらだらと意味のない作業を続けたり、おもしろくもないのに飲み会に出たりするのがそうだ。まさに暇つぶしに過ごしている時間である。

成功術 時間の戦略 (文春新書 (443))成功術 時間の戦略 (文春新書 (443))
(2005/05/20)
鎌田 浩毅

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 仕事、人づきあい、趣味の3つが満たされているときに、成功と言えるのではないかと著者は考える。このような成功を手にいれるための重要な視座、それが時間の概念であるという。誰にでも平等に流れていく時間を、活きた時間として過ごすか、死んだ時間として過ごすかで、人生に雲泥の差が生まれる。
 
 活きた時間とは、クリエイティブな時間、すなわち自分の能力を最大限に発揮する時間である。こういう時間を過ごしている時には、誰しもワクワクドキドキするはずだ。

 成功は時間に対する戦略なしには語れない。本書は、人間として成功するための具体的な方法について、「時間の戦略」という切り口で論じている。「人に負けない“武器”を持つ方法」「人間関係の戦略」「戦略的な読書家になる」など。

 戦略とは、何かを達成するための総合的な、大局的な方法や企画のこと。広い視点から眺める全体の作戦計画のことだ。一方、戦術とは、目的を達成するための個々の方法のことである。

 これまでの私の人生に戦略はあっただろうか? 振り返ってみると・・・ 漠然とした戦略はあったが、それを実現するための戦術となると・・・ どうだろう? その場その場で思いついたことを実践してきたという感じかな。うまくいかず、あきらめてしまうパターンが多かったように思う。

 そもそも、戦略自体があいまいで、いい加減だったんだろうな。なんとなく夢を描いて〜 なんとなく成功するかもと、おバカな認識でいるのだ。いい加減に、目覚めないと〜 このままだと、なんとなく時間が過ぎ、暇つぶしの人生になってしまうのは、なんとも悲しい・・・